企業やクライアントがエンジニアを採用する際は、実務経験だけでなく応募者のソフトスキル(人間力)とハードスキル(技術力)の両方を評価します。ポートフォリオは技術力のカテゴリに入り、技術的な観点から応募者自身の価値を推測するのに活用します。
ポートフォリオを提出することで履歴書や職務経歴書に記載した内容だけでなく、これまでの実績やスキルをより詳しくアピールすることができますよ。ただし、実務経験のある人とない人ではポートフォリオの内容が異なります。
実務経験のある人は過去に参加した案件の内容や規模、役割、自身のスキル、GitHub・Qiita・ブログなどのアウトプットできる媒体をできるだけ具体的に書きましょう。これまでの経験やスキルを相手に伝えやすくなりますよ。
反対に、実務経験が少ない人はポートフォリオに記載する実績はまだそれほど多くないので何を書けばいいのか迷ってしまうでしょう。その場合は、開発したアプリケーションやサービス、習得したスキル、GitHub・Qiita・ブログなどのアウトプットできる媒体を書いたり、実際に制作した作品を提出したりするといいでしょう。
ポートフォリオの重要性を理解したところで、効果的なポートフォリオの作り方をステップごとにお伝えしますね。
まずは、自分のスキルを証明するための制作物が必要です。志望する企業や案件で使用されるプログラミング言語・スキルが見合っているものを制作するようにしてください。自分のスキルやアイデアを盛り込むとよい評価を得られますよ。
どのような制作物を用意するのか決めたら実際にコードを書いて開発していきましょう。ユーザーを想定して使いやすいプログラムを作るのがポイントです。スキルを証明するものではありますが、ユーザビリティを重視することも大切ですよ。
制作物のソースコードは多くの人に見てもらえるように公開しましょう。完成品だけでなくどのような言語を使って、どう開発したのかをコードの内容から評価できるからです。
採用担当者がスムーズに理解できるよう、使用した技術や選定理由、開発意図などはわかりやすくまとめてください。こだわった点や苦労した点なども盛り込むと、より興味を持ってもらえます。
次に、これまでの経歴を整理し、スキルシートにまとめます。氏名や連絡先、これまでの経歴、持っているスキルや得意分野、現在学んでいる知識やスキル、アウトプットしていることがわかる媒体(SNSなど)を書いていくといいですよ。
見やすいようにレイアウトを整えるのも大切です。採用担当者がアクセスできるようにWeb上で公開しなければなりませんが、そのためには情報をアップロードするサーバーを契約したり、GitHub Pagesなどのホスティングサービスを利用したりする必要があります。
フリーランスは営業活動や事務作業などの業務もこなさなければなりません。本業に専念したいならフリーランス向けのエージェントを利用することをおすすめします。手厚くサポートしてくれるので、依頼された案件に注力できますよ。
案件は様々な方法で探せるので、どれが自分に合うのか考えてみてくださいね。効率よく探したいなら求人サイトが、スキルに合う案件を探したいならクラウドソーシングがいいですよ。最近はSNSを利用して探す人も増えています。
フリーランスとして活動するなら大体3年程度の実務経験を積んでおいてくださいね。仕事の流れや案件ごとに必要なスキルを理解できるようになるのがその年数だからです。フリーランスに転身しても困ることはほとんどありません。